最近なんだか気分がぱっとしなくて、前ほど仕事に身が入らなくなった気がする...。
というお悩みを持ったAさんが来院されました。
Aさんいわく、「健康診断にも異常なく、医者に診てもらうほどの症状もないし」とのことでした。
そういったとき私は「それは、もしかしたら脳が疲れているのかもしれないですね」と話したりします。
身体の疲れと、脳の疲れはちがう
身体の疲れとちがって、脳の疲れは一晩寝ただけでは回復しないのですね。放置すると、自律神経が乱れて、胃の調子がおかしくなったり、頭痛がしたり、うつ病にもなりかねないのです。そうなると、将来への不安感や、過去のできごとにくよくよしてしまったり、自己評価を下げすぎてしまったりなどの行動をしてしまいやすくもなります。また、「仕事に身が入らなくなった」ことは、集中力の低下した状態です。この状態も脳疲労のサインと考えられるのです。
なので、脳を休めてあげるといいわけです。
リラックスがなかなかできない状態の方が増えている
では具体的にはどうしたらいいの?というと。
ここで「呼吸法をしたらいいよ」と言われることが多いわけです。
脳疲労は、ひとつのことに集中できず、「心ここにあらず」の状態になっていることが原因とされています。そしてその結果エネルギーが消費され続けてしまい、脳が休まらない状態になっています。ですから、呼吸法をすることで「エネルギーの消費を抑え、その結果脳の疲労が回復する・・」そのような環境作りをやっていきましょう、というわけです。
ところがです。
脳の疲れも長期化していると、なかなかリラックスした状態になれないということがよくあるのです。
そのような方は「リラックスしたくてもリラックスできない」という状態になっているのです。そうなると呼吸法の効果が得られません...。(私の経験からは、ストレスの強い方はすぐにリラックスできない方が多い実感があります。また、そういった方の背中や肩甲骨まわりはガチガチにこっていることが多いのです。)
ですので、呼吸法をする前に「リラックスしやすくなるための技術」が必要ではないでしょうか、ということで、肩甲骨まわりをほぐそう、というわけです。
私の検証では、肩甲骨まわりをほぐすとより呼吸が深まり、心地のいい時間を味わうことができます。
なぜ肩甲骨をほぐすのか?
施術によって、肩甲骨についているさまざまな筋肉を刺激するわけですが、そういった筋肉のひとつに僧帽筋があります。僧帽筋は12本ある脳神経のうちのひとつ、「副神経」が直接支配している筋肉です。この神経と脳のつながりを考えると、僧帽筋は脳に情報をより直接的に伝えることができる筋肉だと考えるといいでしょう。この僧帽筋という筋肉を刺激することで、脳へ効果的に刺激が伝えられ、脳疲労の原因の解消にチカラを発揮してくれます。
肩甲骨まわりにしっかりとエネルギーが流れるようになれば、あなたのエネルギーは活性化され、活力に満ちて生活していくことが出来るようになります。肩甲骨まわりがガチガチのままだと、冒頭のようなさまざまな症状やお悩みが出てきます。まずは肩甲骨をほぐすことから始めましょう。
お待ちしております。